図書館で貸出をしながら気になったので、
返却されるのを待って読んでみました。

名作らしい。世界的に。
阿部公房の最高傑作との声も。

・・・出たよ、このタイプ。

昔の本に特に多い、胸糞の悪くなる感じ。

女性をなんだと思ってるんだ。

そんな気持ちを抑えながら読む。


確かに名作なんだろうと思う。

シチュエーションの特異さ、
人間の感情の動き、
どうにもならない環境の無念さ

みたいなものを一気に体感できる。

いろんな人間の状況に置き換えられる
象徴としての読み方ができる本。


ただ、今の私には
本の中に出てくる女性の立場になって読んで
しまうので、腹が立ってしょうがない。

なんだ、その何にも言わず
状況を受け入れ、ひどい扱いをされているのに
文句ひとつ言わず、相手をどんどん
調子に乗らせる感じ。

女ははけ口でもなく、奴隷でもなく
従順がデフォルトでもない。
昔の文学は女性の感情を忘れがちだ。


何が名作だ。
結婚していた時の自分の状況に重なるから
こんなにもイラっとするのだ。

逆に言えば、
やっとこんな風に腹が立って
「それ、おかしいよ」と言えるように
なったということだ。

当時は言えなかった。
おかしいと思っても、
相手が怖くてめんどくさくて
あきらめるしかなかった。

頑張って何度も小出しにしてはみたけれど
逆効果だったし、
びっくりするくらい話が通じなかった。
プライドが高いと
自分に都合の悪い話は激昂するか
耳に入りもしないらしい。

そして、夫をたてるのが正解なのか?と
いい奥さんであろうと努力してしまっていた。


あほらしい。

今でもふと気を抜くと
その呪いにとらわれていて、
あの時つらかったなーと反芻してしまっている。

相手は死ぬまでこれを理解できないだろうと思うからこそ、
ずっと怒りや恨みが消えない。


本を批判しているのではなくて、
ただ、元夫を批判したいだけだ。

この本の本当のテーマはもちろんここではない。



「普通」に日々の会話がしたかった。
そんな普通を望むことすらできなかった。

「普通」がうらやましくて仕方がない。



久しぶりに吐き出した。

今はいなくて幸せだ。

早く忘れたい。

あの時悪いことしたな、と1秒でも
思ってくれることがあったら
この感情は成仏できるように思う。


ちなみに、阿部公房さんの



『箱男』には、どうもちゃんと感情のある看護師さんが
出てくるらしいので、読んでみようと思う。



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